Q:AI外壁診断は基準法10年の特定建築物に打診診断に代わるモノになるのでしょうか。
A:講演会でご紹介したAIによる画像診断は,目視検査で判定可能な変状が対象となります。したがって,打診等の目視検査の範囲を超える検査を直接的に代替できるものではなく,別途検討が必要と考えています。
Q:AI外壁診断はタイル貼りの外壁にも対応できていますか。
A:目視検査で判定可能な変状であれば,タイルが施工された外壁であっても何らかの診断ができる可能性があります。ただし,タイルの浮き等の打診検査が必要な変状については上の質問への回答を参照ください。
Q:チョーキングは判定できるのでしょうか? 劣化度1〜5の判定基準はどうなっているのでしょうか。通常の仕上塗材の塗膜は上塗りが割れていればすぐに塗り替える必要があります。したがって、塗膜に割れが発生する前の劣化状況を判定する必要があるため。
A1:>チョーキングは判定できるのでしょうか? 劣化度1〜5の判定基準はどうなっているのでしょうか。
チョーキングの劣化度判定は目視検査のみでは困難であるため,講演会でご紹介した画像診断は適用できないと考えます。ひび割れの劣化度については,JIS K 5600 8-4 塗料一般試験法 塗膜劣化の評価 割れの等級を参考とし建築研究所でとりまとめた,建築研究資料No.145号,「2. 外装塗り仕上げ」,p49等を参考としています。
A2:>通常の仕上塗材の塗膜は上塗りが割れていればすぐに塗り替える必要があります。
ご指摘のとおりと考えます。例えば10~15年周期で改修を実施していれば,割れが発生する前に塗り替えられる可能性が高いです。 他方で,定期的な改修の実施が困難でチョーキングを許容せざるを得ないような建物もあるようです。こういった建物において最低限の躯体保護性能を確保するために塗膜のひび割れの診断を実施するという位置づけを考えています。
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