■建築研究報告

不連続な剛性、強度分布を有する建築物の地震時応答性状

山崎  裕, 渡辺  丹

建築研究報告  No.91,  1980  建設省建築研究所


<概要>

  建築物は構造計画上出来る限り単純明快、かつ均整のとれたものであるのが望ましい。しかしながら敷地の状況あるいは機能上の理由等で、どうしても平面上又は立面上不整形になったり、あるいは構造部材の配置が平面的に偏ったり、高さ方向の連続性の欠けたりする場合が多い。このような建築物は地震時に応答が特定の部分に集中する傾向が強く、このような応答に対して十分な構造性能を有していなければ、局部的破壊、ひいては全体的崩壊につながるような事態も十分予想される。従って、構造部材の平面的、立面的配置が不均一な分布をしている建築物において、どのような地震応答性状を示すかを調べることが本問題を解決する為の第一ステップである。本報告では、構造特性の建築物高さ方向の分布にのみ着目し、具体的には剛重比(層剛性と層重量の比、Stiffness-Weight Ratio)及び強度(Strength)の鉛直方向の分布を種々変えて、それによる応答性状の変化を検討する。
  構造部材の平面的拡がりを考慮すると、当然捩れ振動の影響が大きくクローズアップされてくるが、この問題は別に検討することとし、本報告では1次元振動モデル(純せん断型)を対象として検討を行う。

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