■建築研究報告

えびの地震災害調査報告

寺島  敦 (1)

建築研究報告  No.53,  昭和44年3月  建設省建築研究所


<概要>

緒言
  昭和43年2月11日早朝から,宮崎,鹿児島,熊本の県境付近に地鳴を伴った地震が発生し,2月21日8時51分,続いて10時45分にえびの町真幸で震度VおよびVIの地震が発生した。翌22日19時19分にも激しい震動が上記県境付近を襲い,再三にわたる強い地震で,局部的ではあるが倒壊家屋を含む多数の被害が発生した。
  気象庁では2月21日10時45分に発生した地震を“えびの地震”と命名し,同日8時51分の地震をその前震,翌22日19時19分の地震をその余震と考えている。しかし,地震の発生状況から推察して,過去に同地方に発生したと同様な群発地震の様相を呈していると思われる。
  以下はこれら地震群によって発生した災害についての報告である。



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