■建築研究報告

工業団地計画に関する調査研究

紺野  昭

建築研究報告  No.45,  1965  建設省建築研究所


<概要>

  近年わが国における工業開発計画の中で,工業団地開発による開発誘導の手法が多くとりいれられ,各地に各種の工業団地が企画され,計画され,建設され,あるいはそのうちのあるものは活動を開始していることは承知のとおりである。
  しかしながら,これらの団地は,その基本的考え方,建設方法,建設資金,運営維持等で,いろいろの問題をかかえている。
  将来,ますます工業団地の建設は,いろいろの建設主体・建設資金・地域によって,急速に増大すると考えられ,このためには,工業団地の現状と将来像について,十分考えてみる段階になっているものと考える。
  少なくとも,工業団地についての考え方は,団地の所在する地域によっても,あるいは開発のための資金によっても,さらには団地の入居者によっても異なるはずであり,そのため工業団地への期待なり評価なりには,いろいろの視点があることは確かである。
  工業団地が,意図的にかつ計画的に作られる工業地である以上(注  後述定義参照),その意図や計画を明確にする必要があるし,それに応じて開発手法や開発内容も異なってくるといわなければならない。
  本研究は,このような状況判断にもとづいて,工業団地の総復習を行い,わが国の工業団地の現状と問題点の指摘を行い,これからの工業団地計画の樹て方,建設や維持管理についての提案を行って,工業団地の開発や計画,建設のためのハンドブックを作ることを意図して行われたものである。
  そして,多くの研究機関,研究者の協力を得て作られたものであり,通商産業省企業局,日本工業立地センター,日本大学理工学部,日本住宅公団宅地部などの人々の絶大なご協力を得,また研究にあたって,とくに東大大学院生渡辺治郎君,芝浦工大講師相田武文君の協力を得た。ここに記して感謝の意を表する次第である。

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