■建築研究資料

市街地における木造3階建共同住宅の延焼性状に関する実大火災実験

林  吉彦*1、吉田  正志*1、茂木  武*1、萩原  一郎*1、山名  俊男*1、
五頭  辰紀*2、増田  秀昭*2、長谷見  雄二*3、北後  明彦*4、
安村  基*5、 中村  賢一*6、三村  由夫*7、阿部  市郎*8、
泉  潤一*8、福本  雅嗣*8、斎藤  一*8、山田  誠*9

建築研究資料  No.93,  1999,  建設省建築研究所


<概要>

  市街地における木造3階建共同住宅の延焼性状を把握する目的で、平成8年3月5日に建設省建築研究所において標記実大火災実験を実施した。本実験では、市街地火災規模の火災を発生する市街地火災シミュレータ、延床面積約335m2の木造3階建共同住宅、並びに2階建て木造住宅2棟を風向方向に並べて配置し、市街地火災シミュレータに点火して、(1)市街地火災からの延焼機構、(2)木造3階建共同住宅内部での延焼機構、(3)木造3階建共同住宅から更に風下の木造家屋への延焼機構の解明を試みた。
 また、本実大実験に関連して、各種木質系準耐火外壁構造部材の準耐火性能に対する地震の影響を把握するための水平加力・載荷加熱試験が、7種類、13体の実大部材試験体を使用して実施された。これらの検討の結果から、地震後の市街地火災においても、木造3階建共同住宅は耐火建築物に近い区画火災型燃焼を維持することができ、延焼速度の抑制に効果を上げることを明らかにし、更に延焼抑制効果を向上させるための知見を誘導した。本報告は、これらの実験の計画・方法等の内容と結果を記録し、現時点までに行った実験結果の解釈と考察をとりまとめたものである。


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