■建築研究資料

建築基礎の被災度区分判定指針及び復旧技術例

二木  幹夫, 上之薗  隆志, 中田  慎介

建築研究資料  No.90,  1997,  建設省建築研究所


<概要>

  平成7年の兵庫県南部地震においては、多くの建築物に被害が発生した。これに比例するように、建築物の基礎構造にも多くの被害が確認されている。兵庫県南部地震以前の経験から、上部構造では被害を受けた建築物の被害程度を客観的に評価する方法(建築物の被災度区分判定)が既に準備されており、兵庫県南部地震の時にもその成果が活用された。
 これに対し、基礎構造は、これまでの地震において確認された事例が少ないこと、被害調査に際して、外部からの観察では被害調査を行うことが困難であるなどの理由により、上部構造と同程度の内容の被災度判定のための資料が準備されていない。
 本資料は、兵庫県南部地震による基礎構造の被害事例から、被害の程度を判定するための手法を提案し、今後の基礎構造に関する被害度程度の判定に資することを目的とする。また、合わせて、基礎構造の被害の補修事例について紹介したものである。


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