■建築研究資料

日本海中部地震に関する事業所調査 
−能代市の事業所における被害・行動・出火要因調査−

  塚越  功,   糸井川  栄一,  熊谷  良雄

建築研究資料  No.51,  March  1984,  建設省建築研究所


<概要>

  本資料は,’83日本海中部地震における能代市内の826事業所の対応を調査するために行われた標記のアンケート調査の結果をまとめたものであり,事業所が被った直接,間接の被害,地震時及びその直後における従業員の行動,並びに,各事業所における火気の取扱い状況に関する調査報告である。
  調査の背景となる今回の地震の概要等については,第1章でまとめ,調査対象の内訳,調査方法等については,第2章にまとめてある。
  被害調査は,事業所の直接被害及び地震による操業への影響を調査したもので,第3章がその調査結果である。これによれば,能代市内の各事業所の中で,何らかの影響を受けた事業所は決して少くなかった。
  従業者行動調査は,震動が続いている間の人々の行動,及び震動終了後の行動を調べたもので,第4章にその結果を記したが,約半数程度が冷静に行動しており,震動が続いている間に,火を消したり,機械の運転を停めたりする勇敢な防災行為が注目された。
  出火要因調査は,木材工業と飲食店を対象に,各々別々の調査票を用いて調査したものであり,第5章に,この結果をまとめてある。今回,能代市では地震火災が発生しなかったが,火災になりそうな状況が人々の防火行為により大事に至らなかったというケースもあり,また,昼食時間のため,機械が停止された直後に地震が来たなど好運に支えられた要素もあった。
  なお,今回の調査結果と比較検討を行うために,1987年宮城県沖地震における影響調査,屋内滞在者の行動調査の結果(主要部分抜粋)を参考資料として巻末に示した。


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