■建築研究資料

市街地火災の類焼安全距離に関する実態調査
 −山鹿市東中町市街地火災実態調査報告−

高原  栄重

建築研究資料  No.1,  1972,  建設省建築研究所


<緒言>

 昭和46年8月30日,午前4時0分,山鹿市山鹿町1,680番地,書籍小売店金友堂3階から出火した火災は,おりから通過中の台風23号に原因する強風にあふられ,またゝく間に山鹿市東中町一帯に燃えひろがった。山鹿市は熊本市から北へ約30km,人口約3.3万の地方中心都市である。その市街地は地方中心の商業都市で,かつ非戦災都市の例にもれず,建蔽率70%の本造密集地域である。この調査はこのような木造密集市街地の延焼性状を次の2つの観点から調査したものである。

(A)一般調査
 市街地火災の一般的性状

(B)特別調査
 市街地構造と焼け止まりの状況
 焼け止まり線の類焼安全距離の実測と考察

 特別調査のねらいは次のとおりである。即ち,市街地火災の場合,市街地構造か人力の消火によっていづれかに焼け止まり線が形成されるはずである。そこで,この調査はある火災条件下で延焼を切断するに必要な要素のうち,距離に着目して,これを実測し,若干の考察を加えたものである。


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